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「ムンク展」開催中!

イベントのご案内です!

    先日、東京都美術館で開催されている「ムンク展」(2018年10月27日〜2019年1月20日)に参加してきたので、簡単にその紹介をしたいと思います。

東京都美術館

1. エドヴァルド・ムンクとは?

    エドヴァルド・ムンク(1863-1944)はノルウェーの画家で、自身の慢性的な精神疾患、遺伝的欠陥、性的自由、宗教的理想など、人間性や死に対して多大な関心を持っていた芸術家で、こうした主題を強烈な色彩や半抽象的なフォルムで女性のヌードやセルフポートレイト形式で表現した画家です。

    また、内面を表現するのに最も説得力のあるポーズを探求しはじめた結果、頭を両手で抱えたり、どこか演劇のステージ上に立つ役者たちのようにオーバーアクションで描かれる点がほかの作家と大きく異なり、「叫び」における頬を両手に当てたポーズは、のちに映画「ホーム・アローン」などで使われており、ポップカルチャーへも大きな影響を与えています。

    ポール・ゴーギャンなど後期印象派からの影響が強く、美術史としては後期印象派時代の象徴主義と表現主義の作家として位置づけられ、その内面不安の表現は、のちにシュルレアリスムやフォーヴィスム、ドイツ表現主義など、その後の新しい世代の表現主義作家に大きな影響を与えており、ノルウェー国内においては最初の象徴主義の作家とされています。(Artpedia参照)

エドヴァルド・ムンク
画像出典:Wikipedia

2. 見どころ

    今回のムンク展の見所は、何と言ってもムンクの代表作「ムンクの叫び(The Scream)」だと思いますが、実はこの絵画、人が叫んでいるのではなく、「自然を貫く果てしない叫び」に耳を塞いでいるのだそうです。

「友人ふたりと道を歩いていた。日が沈んだ。空がにわかに血の色に染まる――そして悲しみの息吹を感じた。僕は立ち止まった。塀にもたれた。なにをするのも億劫。フィヨルドの上にかかる雲から血が滴る。友人は歩き続けたが、僕は胸の傷口が開いたまま、震えながら立ち尽くした。凄まじく大きな叫び声が大地を貫くのを聴いた」(2007年・みすず書房発行「ムンク伝」より)

ムンク展
ムンかの叫び

「叫び」の第一作目は、1893年、ムンクが30歳のときに制作されましたが、ムンクは、幼少期に母親を亡くし、14歳の時には姉も失くしました。体が弱く病気がちだったムンクは、自身の子ども時代を「まくらの時代」と呼び、病人の目にうつる狭い世界を絵に描いていました。
    ムンクの代表作である「叫び」は、まさに、人間の不安が極限に達した一瞬を描いた作品であると言えます。(HUFFPOST『なぜムンクは「叫び」を描いたのか』?参照)

今回の展覧会では、「叫び」も含め、約100点ものムンク作品が展示されています。気になる方は、是非足を運んでみてはどうでしょうか?

おまけ

    ムンク展では、ムンクとコラボした数々のユニークな商品が販売されています。来場の際には、是非購入を検討してみてはどうでしょうか?

湖池屋(ムーチョの叫び)

POKEMON

ムンク空気人形

ムンクグッズ

ムンク × 2