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四色問題

四色あればどんな地図でも塗り分けられるか?一見簡単そうだが、どうにも証明できない難問として人々の頭を悩ませ続けた「四色問題」。ルイス・キャロルをはじめ幾多の人物が挑戦しながら失敗。一世紀半後、ふたりの数学者がコンピュータを駆使して解決するが、「これは数学じゃない」と拒絶反応も。天才たちの苦闘の歴史を通じ、世紀の難問が解かれるまでを描く興奮の数学ドラマ。(著者:ロビン・ウィルソン 訳:茂木健一郎)

 
 四色問題とは、1850年初めに提唱された問題であるが、その問いは以下のようなものである。

四色あれば、どんな地図でも隣り合う国々が違う色になるように塗り分けることができるか

 この問題を理解するだけであれば、おそらく誰にでもわかる問いであろう。しかし、1976年にヴォルフガング・ハーケンとケネス・アップルが証明するおよそ100年もの間、数多の数学者がこの命題に挑んだが解決できなかったのある。最終的に四色問題は解決されはしたものの、その方法はコンピューターに1000時間以上も計算をさせるというものであった。その為、数学者の間では、人間の手で結果を直接確認できない場合に、問題が解決されたと考えてよいか、という論争が今なお続いているそうである。数学界に論争を巻き起こしたこの難問に興味を惹かれた方は、是非一読してみてはどうだろうか。