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はちみつの教科書(著者:有馬ようこ)

ハチミツは、古きはエジプト時代から人々の健康や美容に貢献してきました。 しかしその秘訣がハチミツの持つ抗菌作用であるという認識だけが根強くあり、菌に関係のない健康や美容についての理解がありません。「ハチミツといえば抗菌作用」という蜂蜜神話から抜け出すヒントになる書です。 (Amazon内容紹介)

最近、仕事の関係で蜂蜜を取り扱うようになり勉強を始めている。前回、「はちみつ Handbook」からその知識の一部を抜粋し紹介したが、今回は「はちみつの教科書」から印象に残った部分を紹介したいと思う。

糖質の種類

ハチミツに含まれるグルコースとフルクトースは糖質の中でも単糖類と呼ばれるグループに入る。糖質は、単糖類・小糖類・多糖類に分けられ、これ以上分解できない最も小さな単位として単糖がある。体内では多糖類をどんどん単糖にまで分解していくが、単糖まで分解する事で始めて細胞の中で使われるエネルギー材料となる。この分解のためにエネルギー消耗が発生する。また分解されるまでに時間がかかるため、エネルギー源としては単糖や二糖類に比べて即効性に欠ける。
単糖類が他の糖類と大きく異なる点は、単糖はこれ以上分解される必要がないので、すぐにエネルギー源になる所。口から摂取すれば、口内の粘膜や腸壁で吸収され、その後すぐに血中に放たれる、というその即効性が単糖の特徴。

三代アダルトレーションの一つであるハチミツ

第一位:オリーブオイル
第二位:牛乳
第三位:ハチミツ

マーケットに出回っているその9割以上のハチミツに人工シロップが入っていることが報告されている。人工シロップとは、異性化糖、特にブドウ糖果糖液糖など。ブドウ糖果糖液糖は、主に遺伝子組み換えのトウモロコシを原料としており、そのため安価に大量生産することのできる人工甘味料である。

また、マヌカハニーのラベルを貼ったものは、2013年のリサーチデータでは年間1万トン以上も市場に出ているのに対し、実際のその年の年間マヌカハニー生産量はニュージーランドで1700トン、オーストラリアで4000トン。2019年の最新のニュージーランドのデータではおおよそ2300トンの収穫量しかない。