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2019.12.19
里海資本論
里海=人が手を加えることで海を健康にし、豊かにするメカニズム。瀬戸内海の再生で世界から注目されている。地球の限界を救うモデルとして、瀬戸内海生まれ日本発の概念が、世界経済を今まさに変えようとしている!(著者:井上 恭介, NHK「里海」取材班) 突然だが、「里海」という言葉を聞いた事があるだろうか。里海とは、”人手が加わることによって生物多様性と生産性が高くなった沿岸海域”という意味であり、この用語は既に学術用語として確立されている。そして、そんな”里海”にある資源を数ある有用な資源として活用していく為の考え方が”里海資本”と呼ばれるものだ。 里海資本では、自然と対話し、適切に手を加えて、…
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2019.12.12
羊と鋼の森
高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく。一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。(著者:宮下奈都) 本作は、調律という仕事に見せられた主人公・外村が、調律師という仕事を通じて成長して行く物語。所感としては、「音」という言語化が難しいジャンルを、ここまで繊細で静謐な筆致で、しかも何とも独特な表現と比喩を交え描かれている為か、その感覚的な世界観が体に染み込んでいくような感じがする。また、頼れる兄貴分の…
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2019.12.04
お金2.0
「資本主義」を革命的に書き換える「お金2.0」とは何か。2.0のサービスは、概念そのものを作り出そうとするものが多いので、既存の金融知識が豊富な人ほど理解に苦しみます。その典型がビットコインです。あまりにも既存社会の常識とは違うので「今の経済」のメインストリームにいる人たちにとっては懐疑や不安の対象になりやすいといった特徴もあります。そして、それこそが全く新しいパラダイムであることの証でもあります。本書ではまずお金や経済の仕組みから、テクノロジーの進化によって生まれた「新しい経済」のカタチ、最後に私たちの生活がいかに変わるか、の順番に解体していきます。(著者:佐藤航陽) 仮想通貨・フィンテッ…
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2019.11.27
Never Let Me Go
This story is about Clone human who is to end their life as provider. The author of this story, Kazuo Ishiguro received the Novel prize in Literature in 2017. The most famous novel of his should be “The Remains of the Day” for which he received “Booker Prize”. However, I would like to introduce “Never Let Me Go” this time as my another favorite story written by him. The story begins with the school life in Dormitory system called Hailsham, where the heroine, Kathy and her friends, Ruth and Tommy, spend a casual time. Towards the end of the story, they gradually awake to themselves and finally they strongly think “WANT TO LIVE (as I hope)”. T…
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2019.11.21
ヤバイ経済学
アメリカに経済学ブームを巻き起こし、170万部のベストセラーとなった話題の書。若手経済学者のホープが、日常生活から裏社会まで、ユニークな分析で通念をひっくり返します。犯罪と中絶合法化論争のその後や、犬のウンコ、臓器売買、脱税など、もっとヤバい話題を追加した増補改訂版。(著者:スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー, 望月衛) 本書は、身近にある疑問をデータ分析によって解き明かした本となる。その内容は、例えば、相撲界に八百長はあるのか、プールと銃どちらが危ないか、インチキな先生を見分ける方法はあるのか、といったものだ。 中でも、アメリカで犯罪者が減少した大きな理由に”ロー対…
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2019.11.12
旅のラゴス
北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。(著者:筒井康隆) ”旅をすることがおれの人生にあたえられた役目なんだ” ”世界を知りたい”という好奇心のままに旅を続けるラゴス。彼が行く世界は、超能力を使う人々、ワインの海、集団転移や壁抜け体験など摩訶不思議な光景が広がっている。そんな世界を旅す…
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2019.11.05
幼児教育の経済学
なぜ幼少期に積極的に教育すべきなのか?幼少期に適切な働きかけがないと、どうなるのか?早い時期からの教育で、人生がどう変わるのか?ノーベル賞学者が40年にわたって追跡調査。脳科学との融合でたどりついた衝撃の真実! ・5歳までの教育は、学力だけでなく健康にも影響する・6歳時点の親の所得で学力に差がついている・ふれあいが足りないと子の脳は萎縮する 子供の人生を豊かにし、効率性と公平性を同時に達成できる教育を、経済学の世界的権威が徹底的に議論する。(Amazon内容紹介) 子供への教育投資はいつがよいのだろうか? その答えに対し、著者であるジェームズ・J・ヘックマン氏は「幼少期こそ、積極的に教育投…
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2019.10.31
累(かさね)
容貌の醜さから人に忌み嫌われてきた累。そんな彼女に、女優であった美しき母親が遺した1本の口紅。その口紅は他者の顔を奪うことが出来るという謎の力を持っていた。累はその力を使い、美しき者が享受するすべてを奪う事を決意する。(作者:松浦だるま) 累
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2019.10.29
奇跡の村 地方は「人」で再生する
少子高齢化と人口減少により「地方消滅」が叫ばれて久しい。そんな中、長野県下伊那郡下條村は、全国の自治体関係者から「奇跡の村」と呼ばれている。少子化対策に目覚ましい成果をあげてきたからだ。「陸の孤島」と揶揄される人口約四〇〇〇人の山村が、一九九八〜二〇〇二年の五年間平均出生率で長野県トップを記録。現在でも、全国平均一・四三人を上回る一・八八人(二〇一三年)と、トップクラスの高い出生率を誇る。その秘密はどこにあるのか?この下條村を中心に、独自の移住促進策で「消滅論」に抗う各地の山村を取材。この先の社会に光を点す、希望のルポルタージュである。(著者:相川 俊英) 国立社会保障・人口問題研究所の予測…
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2019.10.28
ここは今から倫理です。
「倫理」とは人倫の道であり、道徳の規範となる原理。学ばずとも将来、困る事はない学問。しかし、この授業には人生の真実が詰まっている。クールな倫理教師・高柳が生徒たちの抱える問題と独自のスタンスで向かい合う。新時代、教師物語!!(作者:雨瀬 シオリ) ここは今から倫理です。