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2019.05.26
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない――「直感」と「感性」の時代――組織開発・リーダー育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループのパートナーによる、複雑化・不安定化したビジネス社会で勝つための画期的論考!(著者:山口周) 「直感、芸術、感覚、etc…。これら感性に近しいものはビジネスにおいて有用でありうるのか?」と言われると、その回答に困る方は多いだろう。なぜなら、そうした要素は抽象的かつ曖昧で、論理的な説明が非常に難しいと思われるからだ。その為、倫理…
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2019.05.14
それをお金で買いますか – 市場主義の限界 –
刑務所の独房を1晩82ドルで格上げ、インドの代理母は6250ドル、製薬会社で人間モルモットになると7500ドル。あらゆるものがお金で取引される行き過ぎた市場主義に、NHK「ハーバード白熱教室」のサンデル教授が鋭く切りこむ。「お金の論理」が私たちの生活にまで及んできた具体的なケースを通じて、お金では買えない道徳的・市民的「善」を問う。ベストセラー『これからの「正義」の話をしよう』に続く話題の書。(著者:マイケル・サンデル) 本書は2011年に刊行され話題となった本『これからの「正義」の話をしよう』を書いたマイケル・サンデル氏の著書である。サンデル氏はコミュニタリアニズム(共同体主義)の論者とし…
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2019.05.06
残像に口紅を
「あ」が消えると、「愛」も「あなた」もなくなった。ひとつ、またひとつと言葉が失われてゆく世界で、執筆し、飲食し、交情する小説家。筒井康隆、究極の実験的長篇。(筆者:筒井 康隆) 「あ」という音が消えると「愛」「明日」「雨」という言葉が失われ、「い」という音が消えると「石」「貝」「挨拶」という言葉が失われる。作家の佐治勝夫は友人であり評論家の津田得治から言葉の消えた虚構世界を執筆するように持ちかけられる。しかしそれは、佐治勝夫自身が存在する現実世界が舞台である。音が消えていく世界では、その言葉に纏わる「モノ」が消えていき、佐治自身の記憶からも消えて行く。 その為、虚構世界をテーマにした本小…
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2019.05.04
里山資本主義
「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている! 原価0円からの経済再生、コミュニティ復活を果たし、安全保障と地域経済の自立をもたらす究極のバックアップシステムを、日本経済の新しい原理として示す!!(著者:藻谷 浩介、NHK広島取材班) 里山にはいまでも人間が生きていくのに必要な大切な資本がある。著者は、こうしたお金に換算できない里山の資源をいかしていくことを、「里山資本主義」と名付けている。これは何も原始時代に遡れと言ってるわけでは決してない。例えば、山あいの自然豊かな農村でちょっと散歩をすれば、薪の4、5本拾うのはそれほど難しいことではない。過疎地と呼ばれる島に住む人は、天気の良い日に…
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2019.04.30
タイムマシンのつくりかた
「時間」とは何か?「今」とは何か?なぜ物理学者たちは「それ」が可能と考えるのか。第一線の理論物理学者が、アインシュタインからホーキングまでの現代物理学理論を駆使して、ワームホールを使った「もっとも現実的な」タイムマシンの具体的なつくりかたを教えます。タイムトラベルのパラドックスも検証しつつ、現代物理学の最前線を興味深く読み込めるユニークな一冊。(著者:ポール デイヴィス 翻訳: 林 一) タイムマシンと聞くと、私はすぐにシュタインズゲートを思い出してしまう…まあそんな話はさておき、本書は科学的にみてタイムマシンが本当に作れるかどうか検討した本である。もし仮に作れるとしたらどんな工程を踏まなけ…
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2019.04.24
SHOE DOG(靴にすべてを)
1962年晩秋、24歳のあるアメリカ人が日本に降り立った。彼の名はフィル・ナイト。のちに世界最強のブランドの一つとなる、ナイキの創業経営者だ。オニツカという会社がつくるシューズ「タイガー」に惚れ込んでいた彼は、神戸にあるオニツカのオフィスを訪れ、役員たちに売り込みをする。自分に、タイガーをアメリカで売らせてほしいと。スタンフォード大MBA卒のエリートでありながら、なぜあえて靴のビジネスを選んだのか?しかもかつての敵国、日本の企業と組んでまで。「日本のシューズをアメリカで売る」。人生を賭けた挑戦が、このとき始まった!(著者:フィル・ナイト 翻訳:大田黒 奉之) 本書はナイキの創業者、フィル・ナ…
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2019.04.19
図解 モチベーション大百科
私たちには意思があり、意思があって動いている。でも、意思じゃないものも私たちを動かしている。私たちを動かしている“モチベーション”とは一体なにか?“モチベーション”の正体を突き止めるべく、スタンフォード大、ハーバード大、コロンビア大、プリンストン大、ペンシルバニア大など数々の一流研究機関でおこなわれた100通りの心理・行動実験を、ビジネスマンにも応用できるよう図解でわかりやすく解説。“モチベーション”をマスターすれば、面倒くさがりな自分も、怠惰な周囲の人たちも、頑固な顧客たちも、どうしてそうするのか? どうしてそうしないのか? 長年の謎が解け、ビジネスで抱える問題の多くが解決するだろう。(著者…
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2019.03.28
銃・病原菌・鉄
五つの大陸でなぜ人は異なる発展をとげたのか。世界の富と力ははぜ現在のように偏在するようになったのか。人類の歴史を動かしてきたものを、歴史学や考古学のみならず、分子生物学、進化生物学から地理学、文化人類学、言語学、宗教学等多様な学問領域の最新の知見を縦横に駆使することで明らかにする。まったく新しい人類史像が立ち上がってくる知的興奮の書。ピュリッツァー賞、コスモス国際賞受賞のほか、朝日新聞による「ゼロ年代の50冊」の第1位に選ばれている。(著者:ジャレド・ダイアモンド 翻訳:倉骨彰) 本書は著者、ジャレド・ダイアモンド氏が長年に渡るフィールドワークで培った知識をもとにして人類史の謎に迫った本であ…
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2019.03.27
知性の限界
予備知識なしで楽しめるディベート形式の論理哲学入門書!前著『理性の限界』で論理哲学への斬新なアプローチを展開し話題になった著者が書き下ろす哲学ディベート第二弾。人間の知的営為の基本である「言語」「予測」「思考」の限界と可能性を論じる。ウィトゲンシュタイン、ヘンペル、ナイト、ファイヤアーベント、カントらを次々と俎上に載せ、哲学者・科学者から女子学生、会社員や運動選手までもが参加して、哲学から経済、宇宙論まで、ときに脱線しながら熱く楽しく語り尽くす。(著者:高橋 昌一郎) 本書は前回ご紹介した図書『理性の限界』『感性の限界』の同じく姉妹編にあたる。この本では人間の知性では越えられないテーマとし…
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2019.03.27
感性の限界
人間の愛は「不合理」なもの? 自由だと勝手に信じている人間が実際には「不自由」? なぜ人間は生まれて死ななければならないという「不条理」に遭遇しているのか? そもそも、人間とは何か……? 「行為」「意志」「存在」の限界をテーマに、行動経済学者や認知科学者、進化論者、実存主義者など多様な分野の学者にカント主義者や急進的フェミニスト、会社員、運動選手、大学生も加わり、楽しく深く広い議論を繰り広げる。(著者:高橋 昌一郎) 本書は前回ご紹介した図書『理性の限界』の姉妹編『感性の限界』にあたるが、こちらも同じく人間の感性では越えられないテーマ(愛・自由・死など)を掘り下げ、感性に限界があるか否かをディ…